Blender(ブレンダー)は、無料で使えるオープンソースの3DCG制作ソフトです。モデリング、アニメーション、レンダリング、VFX、動画編集など、あらゆる3Dコンテンツ制作に対応しており、プロから個人開発者まで幅広く利用されています。
Blender公式サイト:https://www.blender.org/
このページでは、Blenderの概要や基本機能、使い方の流れをわかりやすく解説します。
Blenderとは
Blenderは、オランダの非営利団体「Blender Foundation」によって開発されているオープンソースの3DCG制作ソフトです。
- 無料で商用利用可能
- Windows / macOS / Linux に対応
- 日本語にも対応(UI設定で変更可能)
- アニメーション、VFX、ゲーム、映像制作まで幅広く活用できる
- 大規模なアドオン・プラグインコミュニティが存在
Blenderでできること
Blenderでできることを紹介します。
3Dモデリング
- 頂点/エッジ/面ベースの編集(ポリゴンモデリング)
- ミラーモディファイアやサブディビジョンサーフェスなどによる非破壊編集
- スカルプトモードでの直感的な造形も可能
マテリアルとテクスチャ
- ノードベースのシェーダー編集(Cycles / Eevee両対応)
- UV展開、画像テクスチャの貼り付けも柔軟に対応
アニメーション
- キーフレームアニメーション、リギング、ボーン設定
- キャラクターアニメーションや物理演算との組み合わせも可能
レンダリング
- 高速なリアルタイムレンダラ「Eevee」
- 高品質なレイトレースレンダラ「Cycles」
その他の機能
- 動画編集(Video Sequence Editor)
- 2Dアニメーション(Grease Pencil)
- シミュレーション(煙、流体、剛体など)
- ゲーム向けアセット制作
Blenderの基本的な使い方の流れ
Blenderの使い方とその流れを紹介します。
1. インストールと初期設定
- 公式サイトから最新版をダウンロード
- 日本語設定は「Edit > Preferences > Interface > Language」で可能
- マウスやショートカットの操作に慣れることが第一歩
2. 3Dモデリングの開始
- デフォルトのキューブを編集(Tabキーで編集モードへ)
- 押し出し(Eキー)や移動(Gキー)など基本操作を練習
基本操作の練習
- Gキー:移動(Grab)
- Rキー:回転(Rotate)
- Sキー:スケール変更(Scale)
- Tabキー:編集モードへの切り替え
これらを中心にオブジェクトの操作を覚えていきます。
モデリングの流れ
- オブジェクトを追加(Shift + A)
- 編集モードに切り替え(Tabキー)
- 押し出し(Eキー)やループカット(Ctrl + R)で形を作る
- モディファイア(例:ミラー、サブディビジョン)で補正
3. マテリアルの設定
- オブジェクトにマテリアルを割り当て、ノードで見た目を調整
- 簡単なノード:ベースカラー、ラフネス、ノーマルマップなど
マテリアルとライティング
- オブジェクトにマテリアルを追加
- ノードで見た目を調整(ベースカラー、金属感、粗さなど)
- HDRIやライトオブジェクトで照明を設定
4. 照明とカメラの設置
- 照明(Light)やカメラを配置し、レンダリング構図を整える
- カメラビュー(Numpad 0)で確認しながら調整
5. レンダリング
- 「Render」タブから画像・動画として出力
- 解像度やサンプル数は「Render Properties」で調整
カメラとレンダリング
- カメラを設置し、構図を決める(Numpad 0)
- レンダリング設定を調整(解像度、出力形式、サンプル数)
- 「F12」でレンダリング実行
Blenderを学ぶためのおすすめチュートリアル
Blenderを使うためのチュートリアルです。
- Blender公式マニュアル
- YouTubeの無料チュートリアル(例:「Blender入門講座」)
- UdemyやSkillshareの有料講座も充実
- 日本語のBlender解説ブログも豊富
Blenderで作成した3Dモデル
Blenderで作成した3Dグラフィックモデルは以下のことに使えます。
ゲーム開発
UnityやUnreal Engine向けの3Dアセット作成に最適。FBXやGLTF形式でエクスポート可能。
ゲーム開発者向け
- Unity用FBX / GLTF形式でエクスポート可能
- アニメーションやボーンの情報も含めて出力可能
- ローポリモデルの作成にも対応
Unity 6.1で対応しているUnityの3Dグラフィックの拡張子は以下です。
Supported model file formats
Standard file formats
Unity can read the following standard 3D file formats:
- .fbx
- .dae (Collada)
- .dxf
- .obj.
https://docs.unity3d.com/6000.1/Documentation/Manual/3D-formats.html
映像制作
個人制作アニメやプロジェクトMVなど、低コストで高品質な映像制作が可能。
建築・プロダクトビジュアライゼーション
建築パースや製品設計のレンダリングに活用されることも増えている。